編集長より | ヤンゴンプレス(Yangon Press)| 日本とミャンマーをつなぐ情報誌 ミャンマーのニュースを日本にお届け

編集長より

変革とジャーナリズム

歴史を紐解いてみても、過去、これほど劇的に、そして自制と節度を保ちながら民主国家へと変貌を遂げようとしている国があっただろうか。ラジカルな変革にはそれなりのパワーと犠牲を伴うものだが、ミャンマーの場合は80年代にチェコのハベル大統領が行った“ビロード革命”のような、実に自然でさわやかな印象すら受ける。大統領を中心とした現政権には、この国にひかれ、この国の人々の未来を憂うひとりの日本人として敬意を表さずにはいられない。

こうした状況を踏まえ、これまで“石橋を叩いても渡らない”と揶揄されていた日本と日本企業もようやく重い腰を上げてきた。2012年にはANAの直行便が復活し、2015年7月現在、邦人企業数は400社を超えた。ヤンゴン日本人会の登録数も1000人近くになり、非登録者を入れればその3、4倍の邦人常住者がいると推測され、和食店も100店前後になったという。

にもかかわらず、2013年5月に初の日本語情報紙 Yangon Press が発行されるまで、この国には日系の情報紙は皆無だった。日々刻々と変化を遂げるミャンマーの正確な情報を入手するのはきわめて困難な状況であった。

「YangonPress」発刊の最大の趣旨は、こうした情報不足の状況を憂慮し、ミャンマー来訪の邦人の方々に少しでもお役に立つ精度の高い情報を提供したいとの一念から、刊行を決意した。

幸いにも、ミャンマー連邦共和国情報通信省からも正式な認可をいただき、昨年の更新時には異例の5年間の発行許可を頂戴した。フリーペーパーといえども、社会的責任のあるメディアであることを改めて痛感した。

このため、掲載記事に関しては極力公正を期し、公器としての自覚を持ち、ミャンマーの発展はもちろん、日緬両国にとって有意義な情報かどうかの精査を十分に行い、それを編集方針の基軸においた。憶測や伝聞だけで記事にすることだけは断じてしない。

現状はフリーペーパーを維持する為には資力と労力が不可欠だが、おかげ様で弊紙への信頼度が増し、毎月の広告出稿依頼も増えてきている。だからといって特定の方向に意図的に誘導したりはしない。この国の法を逸脱するいかなる記事も掲載しない。

現在ヤンゴン市内のホテル、飲食店、日本関係機関などを含め約400カ所に常設し、部数も2万部までになった。日本国内でも、在日本ミャンマー大使館をはじめ、国会図書館や主要大学の図書館にも配布しており、日本での定期購読者も200人近くになった。

2014年11月には、日本に関心のあるミャンマー人の方々からの強い要望があり、ミャンマー語版の発行にも踏み切った。こちらも、日本人が編集するミャンマーで唯一のミャンマー語の情報紙で、毎月読者の方々から熱きメッセージをいただくようになった。

これからも私たち Yangon Press は、正確な情報を迅速にお伝えし、そして時には厳しい意見を言わせていただき、日緬両国の情報の懸け橋となるべく精進を重ねてまいる所存である。

YangonPress 編集長 栗原 富雄

ヤンゴンプレス(Yangon Press)| 日本とミャンマーをつなぐ情報誌 ミャンマーのニュースを日本にお届け | 日本とミャンマーをつなぐ情報誌 ミャンマーのニュースを日本にお届け